Kocco’s blog

イギリス生活、美術教師、ロックダウン、妊娠

猫は突然やってくる

猫は突然やってくる。

ヘンリーのお母さんと姪っ子のマチちゃんがドライブに出かけた日のこと。

道路に子猫が横たわっていた。身体には虎のような縞模様。とっても華奢で美しい子猫ちゃんだ。

 

しかしスコットランドにわずか40匹弱しかいないワイルドキャットの赤ちゃんの可能性が浮上。だとしたら大人になったらなかなかの暴れん坊になってしまうかもしれないのだ。ヘンリーはそれでも完全に子猫の可愛さにノックアウト。どうかワイルドキャットでありませんように、、、家族のみんなもだんだんと野良猫でありますように、だとしたら引き取りたい、、という意向になって行った。

 

間も無く子猫の品種を確かめるために動物愛護団体の人が家にやってきた。うーんとしばらく子猫を見つめる。どうかワイルドキャットじゃありませんように!一同に緊張が走り、、、“どうやら尻尾の細さと形状から野良猫でしょう”との判定。一同ホッと胸をなでおろしヘンリーはとっても嬉しそうだった。“あなた方が引き取るならぜひ、どうぞ!私たちが引き取ってもこの子猫はとても小さいし可愛いから貰い手に困ることはないでしょう!”と言った。

 

その日マチちゃんが家に遊びにきていた。見つけてレスキューした本人なのに子猫ちゃんを見る目がなんだか寂しげで子猫に対して無反応という感じであった。後から聞くと本人は見つけた子猫を飼いたかったけれどお母さんにこれ以上ペットはダメ!と断固拒否されてしまったそうだ。10歳の眼差しはとっても素直だ。感情をぎゅっと押しこらえてしまうこともある。その眼差しの奥を見逃さず読み取ることが大人に必要とされているような気がした。

 

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