Kocco’s blog

イギリス生活、美術教師、ロックダウン、妊娠

20th Century woman

20th Century womanという映画を見た。シングルマザーと15歳の男の子と彼らの営むシェアハウスに住む住人たちとのお話。登場人物それぞれの年齢ギャップと関わり方が面白かった。息子のガールフレンドが家に出入りして住み着いたり、住人の1人で20代半ばのフォトグラファーの女の子は弟のように息子を可愛がりパンクバンドのショーに連れ出したりする。はたまた別の住人は30代後半ほどの独身男性、彼は自由を好み陶芸をしたり生活自体は車を直したりして生計を立てている。家主であるシングルマザーの良き相談相手のような存在でもありフォトグラファーの女の子と関係を持つようなシーンも。

 

この映画の面白いのが親子だけの関係ではなくその親子を介して生まれる人間関係が紡ぎ出すドラマにそれぞれの立場でつい感情移入してしまうところだ。私は29歳、私もいつかティーンエイジャーの母になり自分の子供に“この性教育は自分の子供の年齢にふさわしいのか否か”“この友人はいい影響を与えて居るのか”などつい気になってしまう日もくるのだろう。時代は代わり旬の音楽も理解ができなくなってしまったり、、することもあるのかな。はたまた20代として10代にクールでいたい大人のお姉さんぶりたいような気質もないとは言えない。映画の中に出てくる登場人物一人一人が自分の立って居る人生の一ページを思いっきり生きていた。幾つになったから終わる、なんてことは一切なく進化して理解しあっていけるような人間関係がループしていけばいいな。

 

この映画を見てロンドンに来た時初めてお世話になった住み込みのスタジオのオーナーを思い出した。オーナーの長男も14歳くらい。彼女の作り出したスタジオというスペースは14歳も様々な年齢の人に囲まれて刺激しあって生きていくことのできるような空間。母になってそのようなスペースを作り出すのはなかなか日々の努力がいることだし彼女は確かに一緒に働く上ではちゃめちゃなところがあったけれど関わる全ての人が多様性を感じられるようなスペースにいれたことはとても特別だった。どんな形であれオープンにたくさんの人を招いて助け合えっていけるような人生って最高だな。毎日肥やしていきたい。